【デッキ紹介】3分でわかる「彼岸」
1.はじめに
こんにちは。
2週間空いて久々に記事を書きます。
今回は9月19日(土)発売のエクストラパック2015で日本に上陸するバーニングアビスこと、「彼岸」の紹介です。
結構前のシャドール全盛期の頃にADSで遊んでいたらこのデッキに当たってしまい、シャドールを上回る速度でアドを取られてこてんぱんにされたことがあり、デッキの潜在能力の高さは知っていました。しかし、そんな良くない思い出もあったせいか、このデッキは全く組む気がありませんでした。
ところが、ついこの間に新規カード:永遠の淑女ベアトリーチェの効果が公開され、その強さが話題になりました。なんちゃらのなく頃に好きの私としては、イラストが公開された頃から注目してましたが、テキストも強いということで持って行かれ、ついに手の平を返して組む決意をしました。
そんな感じで、今回は自分の中での整理と学習も込めて、彼岸を簡単に解説しようと思います。なので、今回の記事は全く彼岸の動きを知らない人、彼岸初心者がこれから自分で使ったり、対策したりするために必要な最低限のことを理解できるように書いていきます。
2.「彼岸」ってどんなデッキ?
では、まず始めに彼岸がどんな特徴を持っているデッキか見ていきましょう。
彼岸の下級モンスターは闇属性・悪魔族・星3で、以下のような共通効果(例外の1体を除いて)を持っています。
彼岸下級共通効果
(1)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(3):このカードが墓地へ送られた~~
1つ目の効果はテンポが取れる手札から特殊召喚できる効果で、
2つ目の効果は自壊してしまうデメリットです。
3つ目の効果はそれぞれ固有のもので、墓地に送られることで効果を発揮します。
代表的な物だと、
彼岸墓地効果
・ガトルホッグ:同名以外の墓地の彼岸モンスター1体を蘇生
・グラバースニッチ:同名以外の彼岸モンスター1体をリクルート
・スカラマリオン:エンドフェイズに同名以外の悪魔族・闇属性・レベル3モンスター1体をサーチ
・アリキーノ:ターン終了時までフィールドの表側表示モンスター1体の効果を無効化
・ファーファレル:エンドフェイズまでフィールドのモンスター1体を除外
・ハロウハウンド:デッキから彼岸魔法・罠カード1枚を墓地へ送る
・バルバリッチャ:同名以外の墓地の彼岸カード3枚までを除外し、除外したカードの数×300ダメージを相手ライフに与える
があります。また、3つ目の効果が無い代わりにチューナーになっている彼岸下級モンスターもいます。これらのうち、特に上の3つは墓地に送られると1アドを生み出すカードで、使用頻度も高いです。
これらのモンスターを使って、エクシーズをして出すのがこのカードです。
彼岸の旅人ダンテ
レベル3モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、自分のデッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果を発動するために墓地へ送ったカードの数×500アップする。
(2):このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、このカード以外の自分の墓地の「彼岸」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
彼岸デッキで一番良く使うエクストラデッキのモンスターがこいつです。
効果で2500打点まで出せてアタッカーになれ、墓地に落とすと効果を発動する彼岸のトリガーになります。墓地へ送られてもカードを回収できるので、アドを失いにくいです。
彼岸の沈溺
(1):自分フィールドの表側表示の「彼岸」モンスター2体を墓地へ送り、
フィールドのカードを3枚まで対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
強力な彼岸専用の罠カードです。墓地に送られた時に効果を発動する彼岸と相性が良く、相手のカードを破壊しつつ自分はアド損をあまりしない動きができます。
こんな感じで、彼岸はアドバンテージを稼いで有利にゲームを進めていくデッキになっています。
3.彼岸の動き①:先行ベアトリーチェ
次に大まかな彼岸デッキの動きを確認しましょう。
まず、初動として強いカードが、魔界発現世行きデスガイドです。
これを召喚してデッキから魔サイの戦士を特殊召喚します。
魔サイの戦士 星3 地属性
悪魔族 ATK/1400 DEF/900
「魔サイの戦士」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、他の自分の悪魔族モンスターは戦闘及び効果では破壊されない。
②:このカードが墓地に送られた場合に発動できる。デッキから「サイの戦士」以外の悪魔族を墓地へ送る。
このカードは韓国で先行発売されたカードで、今回のエクストラパックで日本に上陸します。①の効果で彼岸の自壊を防ぎ、②の効果で彼岸を臨機応変にデッキから落とすなど彼岸と相性が良いです。
この2体でランク3のエクシーズをして、彼岸の旅人ダンテを出します。 効果を発動して墓地を肥やした後に、今度は手札の「彼岸」モンスターを切ってエクシーズチェンジをします。また、ダンテの素材で落としたサイの効果、もしくはエクシーズチェンジのコストでスカラマリオン(もしくはグラバースニッチでリクルートして自壊)を落とし、次のターンの分のデスガイドをエンドフェイズにサーチすると良いでしょう。
永遠の淑女 ベアトリーチェ
レベル6モンスター×2
このカードは手札の「彼岸」モンスター1体を墓地へ送り、自分フィールドの「ダンテ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
この方法で特殊召喚したターン、このカードの(1)の効果は発動できない。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。エクストラデッキから「彼岸」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
次のVジャンプに付属する新規カードのランク6エクシーズモンスターです。ラヴァルバル・チェインの誘発即時版です。注意点としては「彼岸」モンスターではないので、彼岸の下級と一緒に立てておくことが出来ないところです。そのため、パワーカードであるFire Lakeとも共存しにくいこともあります。しかし、そのデメリットを覆すほどのパワーがあります。
まず、このカードで相手ターン中に「彼岸」モンスターを落とすことで、
アリキーノ:モンスター効果無効→ネクロスの儀式にチェーンでトリシュ無効
ファーファレル:エンドフェイズまでモンスター除外→カステルやホープライトニングを実質無力化
ができ、ある程度自身を守ることが出来ます。この効果は落とした「彼岸」モンスターが新たなチェーンブロックに乗るので、ワンテンポ遅れることに注意しなければいけません。他にも、シャドールドラゴンやブレイクスルースキルなどを落とすこともできます。他にも、善悪の彼岸を落とすことで、次のターンに沈溺をサーチすることもできるようになります。
善悪の彼岸
儀式魔法
「彼岸の鬼神 ヘルレイカー」の降臨に必要。
「善悪の彼岸」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・フィールドから、レベルの合計が6以上になるようにモンスターをリリースし、手札から「彼岸の鬼神 ヘルレイカー」を儀式召喚する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、手札から「彼岸」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。デッキから「彼岸」カード1枚を手札に加える。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
儀式魔法カードですが、儀式に使われるよりも二つ目の効果のためだけに採用されることが多い悲しいカードです。
また、ベアトリーチェが破壊されてしまった場合でも、強力な後続カードを出せます。
彼岸の巡礼者ダンテ
融合・効果モンスター
星9/光属性/天使族/攻2800/守2500
カード名が異なる「彼岸」モンスター×3
(1):このカードは相手の効果の対象にならない。
(2):1ターンに1度、手札の「彼岸」カード1枚を墓地へ送って発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):フィールドのこのカードが相手の効果で墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る。
効果の対象にならない2800打点で突破されづらく、かつ相手に墓地に送られた時にハンデスできるため、アドバンテージを取りやすいカードです。
さらに、ベアトリーチェが効果を使わずにエンドフェイズまで残った場合は、展開のために効果を使って、次のターンに更なる展開ができます。
たとえば
先行初手:デスガイド、スカラマリオンorグラバースニッチなら、
先行:デスガイドNSサイSSダンテSSスカラマリオン(グラバースニッチ)切ってベアトSSエンド時デスガイドサーチ。
相手ターンエンド時:ベアト効果ダンテ外して善悪の彼岸落とし、ダンテ効果でスカラマリオン回収。
次ターン:善悪発動スカラマリオン切って沈溺サーチ、デスガイドNSガトルホッグSSダンテSSダンテ効果でガトルホッグ外してガトルホッグ効果、ダンテSS。エンド時デスガイドサーチ。
こんな感じの展開ができます。
デスガイドと下級2種のうち1種を揃えればできる展開で、2ターン目に沈溺を構えられる展開です。
手札2枚から、最終的な状態が、
手札:デスガイド
モンスター:ベアトリーチェ(サイ)、ダンテ(デスガイド)、ダンテ
伏せ:沈溺
となります。
また、墓地に送られた時の効果で、墓地の「彼岸」モンスターを除外した分×200ダメージを相手ライフに与える下級もいるため、これを採用すればワンキルも可能となります。
4.彼岸の動き②:沈溺ループ
毎ターン沈溺を回収して発動するコンボで、少ないリソースから大きなアドバンテージの差を付けることができます。
手札:デスガイド、沈溺
デスガイドNSグラバースニッチSSダンテSSグラバースニッチ切ってダンテ効果グラバースニッチ効果スカラマリオンSS
→ダンテ(デスガイド)、スカラマリオン、沈溺
相手ターン:沈溺発動。ダンテで沈溺回収、エンド時デスガイドサーチ。こうすると、次のターンにもデスガイドと沈溺が手札にあるので同じ動きをすることができます。
5.おわりに
とりあえず今回のデッキ紹介はこんな感じで締めようと思います。
3と4はどちらもデスガイドを持っていた場合の初動となる動きですが、細かいアドバンテージの計算をまだ行っていないため、どちらが強い動きなのかはきちんと把握できていません。また、デッキ相性にも依るところがあり一概には言えず、次の制限改定と今後の環境次第な部分にもなってくるでしょう。
実のところ私自身もまだ彼岸はほとんど触れたことがなく、細かいプレイングや構築などはわかっていません。しかし、デッキとしてのポテンシャルは高く、制限改定次第では環境トップも狙える強さがあると思っているので、発売後に色々と試してみようと思っています。ある程度学んだ後には、プレイングや逆に彼岸への対策など、もっとトーナメント志向で別の記事を書くことができたらいいなと考えています。
3分でわかるって題名付けたのに、多分3分じゃ読めないですね。
それでは。
<参考文献>
『花梨の遊戯王一人語り』http://ameblo.jp/karin0624yp/
→バーニングアビスの名前だった時から使われていた方のブログです。一見の価値あり。
『遊戯王カードwiki 彼岸』http://yugioh-wiki.net/index.php?%C8%E0%B4%DF
→紹介しきれてないカードや使い方も載ってます。
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主に遊戯王関係のことを中心にツイートしてます。